真空管ラジオ修理 エントリー

カテゴリー「真空管アンプ修理・補修」の検索結果は以下のとおりです。

DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様

DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【修理・改造後の状態】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【ボリュームを追加・設置した状態】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【入力端子(RCAピンジャック)交換後】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【スピーカー端子交換】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【電源コード・電源スイッチ交換】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【初段管周りの部品交換】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【ブロックコンデンサ交換・可変抵抗交換】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【修理後 側面から見た様子】DYNACO mk3 ボリューム設置 入出力端子交換 修理 横浜市 S様 【修理後 背面から見た様子】

DYNACO mk3 パワーアンプ 入力ボリューム設置(改造)入出力端子交換を含む劣化部品交換の修理。

この修理ギャラリーでは、DYNACO mk3を多数ご紹介しておりますので、アンプの基本的なデータや、重複する修理内容の説明・画像は省略いたします。

今回はお客様よりご希望をいただきまして、入力レベル調整用のボリュームを設置する改造、入力端子の交換、スピーカー端子の交換を含む修理を行いました。また、電源スイッチが硬く動きにくい状態や、電源コードの被服が硬化して、安全面に問題があると思われる各部の交換など、劣化部品を交換しております。


【状態および修理内容】


  • 入力レベル調整用のボリュームを設置する改造を行いました。フロントパネル側には高圧電源があります。高圧回路から離れた場所にボリュームを設置する必要があるため、リアパネルに取付けるかたちになります。
    しかしながら、リアパネルにも空きスペースがなく、やむをえずプリアンプ用の電源端子を廃止して、そこにボリュームを設置しました。(再びプリアンプ用の電源端子を復旧する事ができるように改造しております)
  • 入力端子(RCAピンジャック)を金メッキ仕様の端子に交換しました。
    既存のピンジャックと、取付け方法が異なるため、写真3枚目の通り、ピンジャックの上下にネジ穴が残ります。
  • スピーカー端子を交換しました。
    スペースに余裕がないため、大型のスピーカーターミナルへの交換はできない場所です。しかし、既存のスピーカー端子よりもコードの取付が簡単になり、しっかりと固定できる端子に交換しました。
  • 電源コードと、コードプロテクターを交換しました。
    電源コードの被服(ビニール)が、経年劣化でだいぶ硬化しており、割れる可能性があるため、安全面を考慮して交換しました。また、コード引き出し部分のゴムブッシュ周りも、安全対策が必要と判断したため、コードプロテクターに交換しました。
  • 電源スイッチを交換しました。
    DYNACO mk3を2台お預かりしましたが、1台の電源スイッチが非常に硬く、オン・オフする際、だいぶ指先に力を必要とする状態でした。2台とも新しい電源スイッチに交換して、スムーズにオン・オフできるようになりました。
  • 初段管(真空管:6AN8)周辺(基板)の故障の修理実績も多くあります。現時点で正常動作しておりましたが、抵抗値の変動が見られるため、高精度品を選別したものに交換しました。
    尚、「Black Catコンデンサ」を、できるだけ温存したいとご要望をいただくケースがあります。その場合は、絶縁状態や容量測定の結果、使用可能な場合は継続使用いたします。また、持込部品に交換する事も可能でございます。アンプと一緒にお送りくだささい。
  • ブロックコンデンサを交換しました。
    現時点では使用可能な状態でしたが、出力管(真空管:KT88)に隣接する場所にあり、高温で劣化しやすい環境にあります。液漏れ不良のケースも多いため、この機会に交換しました。
    尚、写真7枚目の通り、外形が既存のブロックコンデンサよりもコンパクトになりましたが、容量は少し増えておりますので、劣る事はありません。コンデンサが進化した結果によるものです。
  • その他、バイアス調整用可変抵抗の交換(接触不良ガリの改善)、バイアス電源部全ての部品交換、およびダイオード化(セレン廃止)、バイアス調整、シャーシ内部配線の未結線を結線、半田不良を修正など、全体を整備しました。

モノラルアンプは、2台とも同じ部品を使用して仕上げております。
以上の修理・整備でDYNACO mk3(2台)が正常動作する事を確認しました。

UESUGI TAP-13 修理 300B ステレオ パワーアンプ 香川県 Y様

UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【修理後、動作中の様子】UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【初段・ドライブ段の劣化部品交換】UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【終段 300B カソード パスコン交換】UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【修理後のシャーシ内部全体の様子】UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【不良真空管 12AX7 交換】UESUGI TAP-13 300B ステレオパワーアンプ修理 香川県 Y様 【修理後、アンプ背面の状態】

UESUGI TAP-13 300B シングル ステレオ パワーアンプ修理。

UESUGI TAP-13 は【季刊】管球王国 Vol .16(2000年 SPRING)にて、上杉佳郎氏が発表した300Bシングル・パワーアンプで、キットとして上杉研究所で販売されたそうです。

主な故障内容は「右チャンネルから音が出なくなった」という故障です。
通常は出力管(300B)周りから調べて行きますが、事前にお客様より300Bの電圧が正常である点と、左右チャンネルの真空管(300B)を入れ替えても同じ症状と伺っておりましたので、どこかの断線を疑いながら、調査を行います。

使用真空管:12AX7 / ECC83(x3)、300B(x2)、5AR4


【状態および修理内容】


  • 初段・ドライブ段の周りの抵抗が、経年劣化により値変動が目立つ状態でしたので、高精度抵抗に交換しました。
  • 各カップリングコンデンサは、現時点では使用できる状態でしたが、時間の経過に伴い劣化していき、出力管(300B)にダメージを与えるリスクがあるため、この機会に交換しました。
  • 出力管(300B)カソードのバイパスコンデンサが容量不足でしたので、適切なコンデンサに交換しました。
  • 電源周りのコンデンサの状態を調べた結果、良好な状態であることを確認しました。
  • 右チャンネル用ドライブ段の真空管(12AX7)が、不良であることがわかりました。右だけを交換すると、左右のバランスが崩れますので、左右チャンネル同時に新品交換しました。

以上の修理により、UESUGI TAP-13 の正常動作を確認しました。

ONLIFE UM-10mkII 修理 2A3 モノラル パワーアンプ 愛知県 N様

ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【修理後、動作中の様子】ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【電源トランス内部の絶縁不良】ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【電源トランスの絶縁不良改善】ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【ブロックコンデンサ交換】ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【出力管 2A3周り整備】ONLIFE UM-10mk2 修理 愛知県 N様 【初段・ドライブ段 ECC82(12AU7)周り修理】

ONLIFE Research UM-10mkII モノラル パワーアンプ2台の修理。

1台目は、電源トランスの1次側と2次側間の絶縁不良による漏電の改善修理と改造を元に戻す作業、劣化部品の交換等を行いました。

2台目は、改造を元に戻す作業と、2台の特性を揃えるため、1台目と同じ部品に揃えるための整備を行いました。

このONLIFE UM-10mkIIは、本体トランスの刻印の日付から、1台目は1973年(昭和48年)頃、2台目は1974年(昭和49年)頃の製造と思われます。この1年の間にトランス端子が廃止され、リード線タイプに仕様が変更されたようです。

この時代は、既にトランジスタ式アンプが普及していましたが、マニア向けの管球式アンプも共存しており、オーディオ全盛期の時代だったと思います。1975年(昭和50年)には、縦型FET(VFET・SIT)という、真空管の動作と似たトランジスタが開発され、真空管とトランジスタのハーフのような位置付けのアンプがありました。

使用真空管:12AU7 / ECC82(x2)、2A3(x2)、整流管なし(ダイオード整流)


【状態および修理内容】


  • 電源トランス内部で1次側線(商用電源)と2次側線(B電源側)の被服が破れて絶縁不良となり、漏電していました。各線の被服も劣化しており、容易に破れてしまう状態でしたので、全ての線にガ​ラ​ス編組の​耐​熱​シ​リ​コ​ン​チ​ュ​ー​ブを被せて、絶縁状態を確保しました。結果、漏電は解消しました。
    溶断した線を修理して、電源トランスの正常動作を確認しました。
  • UM-10mkIIの図面にない部品が追加されていますので、過去に改造・修理歴があるようです。しかし、半世紀前のブロックコンデンサが使われており、いつ液漏れが生じても不思議ではない状態のため、この機会に全て新品交換しました。尚、ブリッジ整流後、大容量のコンデンサが追加されていましたが、整流器の負担軽減のため撤去しました。
  • 出力管2A3周りの整備を行いました。耐圧が低い電解コンデンサを図面で指定されているものに交換しました。
  • 片方の2A3フィラメントの並列抵抗をラグ版で固定するかたちにして、精度が高い抵抗でセンターを取るようにしました。もう一方の2A3フィラメント並列可変抵抗を調整して、ハムが最小になるように調整しました。未使用の部品を撤去しました。
  • 出力管の2A3には多少の劣化はあるものの、直ちに交換が必要な状態ではないため、継続使用いたします。
    ONLIFE UM-10mkIIは、自己バイアス式ですため、容易に真空管の交換が可能です。
  • ドライブ段が別の真空管に置き換えられていました。お客様とご相談の結果、本来の仕様である12AU7に戻しました。それに伴い真空管ソケットの配線や抵抗、コンデンサも変更して、元の仕様に戻しました。
  • ドライブ段の真空管を新品の12AU7(ECC82)に交換しました。
  • 初段周りの抵抗も元の仕様に戻しました。
  • 初段の真空管からノイズが出ましたので、新品の12AU7(ECC82)に交換しました。
  • 2台目のONLIFE UM-10mkII の作業内容は、1台目と同じ仕様で、同じ部品に揃えました。

以上の修理により、ONLIFE UM-10mkII 2台の正常動作を確認しました。

DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様

DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【修理後、動作中の様子】DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【2台目の初段管(6AN8)基板修理】DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【1台目の初段基板を整備】DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【初段基板のパターン修正】DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【ブロックコンデンサの取付け緩み改善】DYNACO MARK-III 国内仕様 修理 神奈川県 N様 【修理後のシャーシ背面側の様子】

DYNACO MARK-III AC100V 国内仕様 モノラル パワーアンプ2台の修理。

1台は音が出ない不良、もう1台は「ブッツ」ノイズが出る不良でお預かりしました。2台のDYNACO MARK-IIIの状態を調査した結果、どちらも音が出る状態でしたが、2台目のMARK-IIIの真空管6550が、1本動作していない状態である事がわかりました。もう1台のMARK-IIIの「ブッツ」ノイズは、真空管の劣化が主な原因と思われますが、起動時後、安定してからノイズが確認できない状態でしたので、直ちに真空管の交換が必要と言える状態ではないと思います。


【状態および修理内容】


  • 2台目のMARK-IIIの初段基板に故障が見つかり、出力管6550が1本(片方)が動作していない状態でした。基板修理の結果、プッシュプル回路の出力管6550が2本(両方)正常に動作するようになりました。
  • 基板は過去に修理した跡が見られますが、新しいと思われる抵抗に不良がありました。また、古い抵抗の値にも変動が見られますので、この機会に基板上の抵抗を全て交換しました。
  • 1台目のMARK-IIIの基板の抵抗のカラーコードが変色していました。外見に変化が見られる場合、良好な状態ではありませんので交換いたします。
    また、2台のMARK-IIIは、ステレオで使用しますので、左右の特性を揃えるため、2台とも全て同じ部品に交換しました。
  • 基板上の黒いコンデンサ(BLACK CAT)は、人気があるビンテージ部品です。取り外して検査したところ、良好な状態でしたので、継続使用いたします。その他3つのコンデンサ(写真3枚目の緑色枠内)も検査したところ、正常でしたので、継続使用いたします。
  • 2台目のMARK-IIIのプリント基板のパターンが、8カ所、剥がれている部分が見つかりましたので、修復しました。また、1台目の真空管ソケットの半田付けにクラックが見つかりましたので、接触不良があった可能性があります。全て半田を修正しました。
  • ブロックコンデンサの取り付けが緩く、ぐらぐらしていました。アースポイントが微妙に変わり、好ましい状態ではありませんので固定しました。
  • 最後の写真は、DYNACO MARK-III修理後に動作中の様子です。

以上の修理により、DYNACO MARK-IIIの正常動作を確認しました。

DYNACO STEREO-70 ステレオ パワーアンプ修理 東京都 Y様

DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【修理後、動作中の様子】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【ブロックコンデンサ交換】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【ブロックコンデンサの端子から液漏れの状態】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【バイアス電源の整流をセレンからダイオード化】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【バイアス調整用の可変抵抗を交換】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【バイアス電源部の平滑コンデンサと抵抗を交換】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【7199真空管周り修理(基板の整備)】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【修理後シャーシ内部の状態】DYNACO STEREO-70 修理 東京都 Y様 【修理後シャーシ上の状態】

DYNACO STEREO-70 真空管ステレオ パワーアンプ修理。

このSTEREO-70の状態から考えますと、1976年(昭和51年)頃にDANAKITとして発売されたSTEREO-70と思われます。

DYNACO STEREO-70の姉妹機として、モノラルパワーアンプのDYNACO MARK-IIIをコンパクトにステレオ化したアンプとのことです。

主な故障は「大きなノイズが出るようになり、音が割れる状態になった」という不良です。
次の修理で正常動作を確認しました。

使用真空管:7199(x2)、EL-34(x4)、GZ-34


【状態および修理内容】


  • ブロックコンデンサの絶縁不良、容量抜け、液漏れ状態のため交換しました。ブロックコンデンサの端子から、白く液漏れしている状態が3枚目の写真で確認できます。
    STEREO-70アンプ内部で最も高電圧が掛かる場所のため、劣化しやすい部品です。
  • ブロックコンデンサに接続されている抵抗の値にも変動が見られ、STEREO-70アンプ全体に影響を与えるため交換しました。また、配線が乱れていましたので整えました。
  • 今後の故障予防として、バイアス回路を整備しました。故障してバイアスの供給が停止すると、出力管に大きなダメージを与えるリスクがあるため、以下の整備を行いました。
    セレン整流をダイオード化、バイアス調整用可変抵抗のガリによる接触不良リスク回避のため交換。バイアス電源の平滑コンデンサと抵抗器も交換しました。
  • 初段の真空管7199周り(基板)の部品の値変動が目立つ状態でした。経験上故障が多く発生する場所ですので、この機会に大部分を交換しました。
  • STEREO-70アンプのシャーシ内部配線のチェックを行い整えました。また、入力抵抗器も高抵抗で、古くなると断線のリスクがあるため、高精度ローノイズ抵抗に交換しました。
  • 最後の写真は、DYNACO STEREO-70修理後の状態です。

以上の修理により、DYNACO STEREO-70の正常動作を確認しました。

LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 K様

LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 【修理後の状態 】LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 K様 【A電源部の半導体の交換後】LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 K様 【背面にあるAUX-2とTUNER入力レベル調整用ボリュームの交換】LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 K様 【TUNERとAUX-2入力レベル調整用ボリュームの交換の背面パネル】LUXMAN CL32 修理 ステレオ プリアンプ 東京都 K様 【不良部品と交換部品】

LUXMAN(ラックスマン)CL32 真空管式 ステレオ プリアンプ修理。

LUXMAN CL32は、1976年(昭和51年)に発売されたラックスの真空管プリアンプで、トーンコントロールの代わりに音質調整を搭載しています。主な修理内容は、電源が入らなくなった不良の修理です。

この頃のラックス製の真空管アンプの電源部は、ダイオードやトランジスタ等の半導体で構成されています。お預かりしたCL32は、その電源部の故障により、電源がオンにならない状態であることが分かりました。
使用真空管:12AX7(x5)、12AU7(x2)


【状態および修理内容】


  • A電源部のツェナーダイオードとドライバートランジスタが故障して、電源が入らない状態になっていました。出力トランジスタも含め、少し容量の大きい半導体に交換しました。
  • 出力トランジスタの絶縁ブッシュが経年劣化でヒビ割れしており、ショートのリスクがありましたので、新品交換しました。また、シリコングリスも硬化して、放熱が不十分でしたので、清掃後、新たに塗布しました。
  • アンプの背面パネルにあるAUX-2の入力レベル調整用の可変抵抗(ボリューム)が接触不良で、回して行くと途中で引っかかる感触があるなど、半故障状態のため交換しました。
    また、交換の際、シャフトを切断して、長さ調整を行い、ツマミが出っ張らないように対策して取付けました。
  • TUNER入力にも、AUX-2と同じ可変抵抗(ボリューム)が使われており、 同じ故障が起きる可能性があるため、この機会に交換しました。

以上の修理により、LUXMAN CL32の正常動作を確認しました。

LUXKIT A3300 修理 ステレオ プリアンプ 北海道 S様

LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【修理後プリアンプ動作中の様子】LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【ロータリースイッチのメンテナンス】LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【ロータリースイッチの結線・取付け】LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【プリアンプ基板修理前】LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【プリアンプ基板修理後】LUXKIT A3300 ステレオ プリアンプ修理 北海道 S様 【ヘッドフォンアンプの電解コンデンサ交換後】

LUXKIT(ラックスキット)A3300 真空管式 ステレオ プリアンプ修理。

LUXKIT A3300は、1972年(昭和47年)に発売されたラックスの真空管プリアンプです。お客様ご本人による組立と伺っております。故障内容は、方チャンネルの音がでなくなった不良で、調査の結果、ステレオ/モノ/リバース等を切り替えるロータリースイッチ周りの不良と分かりました。接点の清掃、外れた結線の接続、欠損していた配線の追加で、音が出るようになりました。

更にオイルコンデンサから液漏れが見つかりました。お客様のご希望により、液漏れしたオイルコンデンサはもちろん、全ての電解コンデンサ(ブロックコンデンサを含む)、カップリングコンデンサなども交換しました。
使用真空管:12AX7(x4)、12AU7(x2)


【状態および修理内容】

  • モード切替ロータリースイッチの分解整備(接触不良改善)
  • ロータリースイッチの固定が緩んでも、スイッチ本体が回転しないように対策
  • ロータリースイッチのシャフトが長く、ツマミが出っ張るため、シャフトを少々カット
  • 無くなっていた配線を追加、切れていた配線を接続
  • オイル漏れコンデンサ交換(メイン基板のコンデンサ全て交換)
  • ブロックコンデンサ交換(2個)
  • ヘッドフォンアンプの電解コンデンサを全て交換

以上の修理を行いLUXKIT A3300の正常動作を確認しました。


ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様

ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【修理後パワーアンプ動作中の様子】ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【修理前のシャーシ内部】ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【修理後のシャーシ内部】ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【ブロックコンデンサの交換】ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【ドライバ段周りコンデンサ交換】ラックスキット A3500 ステレオ パワーアンプ修理 北海道 S様 【入力ボリューム交換】

ラックスキット A3500 真空管式 ステレオ パワーアンプ修理(メンテナンス)。
この時点で発売から約48年が経過しておりますが、大きな故障はない状態でした。お客様のご希望により古いコンデンサの交換を行いました。その他、接触不良になったボリュームの交換、バイアス調整、半田付け修正などのメンテナンスを行いました。


【状態および修理内容】


  •  シャーシ内の電解コンデンサを全て交換しました
  • 出力管の入力にあるカップリングコンデンサを全て交換しました
  • 電源部のブロックコンデンサを全て交換し、ブロックコンデンサ周りの配線も、しっかりと再配結線しました
  • 初段・ドライバ段の基板を清掃して、コンデンサの交換を行いました
  • 入力ボリュームのシャフトを揺らすと、バサバサとノイズが発生するため、両チャンネルともボリュームを交換しました
  • バイアス調整に大きくズレがありましたので、再調整しました。耐久性を考慮して、少々控えめのセッティングにしております

以上のメンテナンス・修理を行い、ラックスA3500 ステレオ パワーアンプの正常動作を確認しました。

QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様

QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【修理後の様子 2台 】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【1台目 アンプ基板 修理前と修理後】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【2台目 アンプ基板 修理前と修理後】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【トランジスタBC184 足が腐食しているため2台とも全交換】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【フィルムコンデンサにクラックが見つかり 2台とも全交換】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【1台目のチョークコイルがレアショート、特注製作して2台とも交換】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【1台目の出力トランジスタ不良のため交換】QUAD 50E パワーアンプ 修理 神奈川県 N様 【2台目の出力トランジスタは、お客様のご希望により交換】QUAD 33 プリアンプ 補修 神奈川県 N様 【50Eとセットで使用するプリアンプのメンテナンスも同時に行いました】

QUAD(クォード)50E モノラル パワーアンプ 2台を修理。 

QUAD 50Eは、1966~1983年に英国で製造され、録音スタジオや放送局などで使用する業務用アンプです。真空管アンプと同様な構成で、アウトプットトランスを使ったトランジスタ式アンプです。

主な修理内容は、経年劣化によるコンデンサの絶縁不良に起因する故障と、チョークコイルのレアショートなどの修理です。既に修理途中のアンプで、いくつかの配線が外されており、調査に時間を要する状態でした。

お客様からのご指示により、2台とも同じ部品に揃えました。トランジスタは、お客様がご手配くださいましたものを使用して修理しました。


【状態および修理内容】


  • 外されていた配線を結線
  • チョークコイルがレアショートしていましたので、特注製作して交換しました
  • 基板上の電解コンデンサが絶縁不良のため全交換
  • ドライブトランジスタ電源の抵抗が焼けていたのでセメント抵抗に交換(抵抗値の見直し)
  • BC184の足が腐食していたため新品に全交換
  • BC125の1個が不良でしたが、お客様のご指示で全交換
  • フィルムコンデンサにひび割れが見つかり全交換
  • 終段40411の1個が不良でしたが、お客様のご指示で全交換(シリコングリス塗布)
  • 基板の半田付け修正
  • 初段のバイアス調整、終段のバイアス調整
  • ACプラグ付き電源コート交換

以上の修理を行い、正常動作(音だし)を確認しました。
尚、同時にQUAD 33プリアンプのAC電源を100Vに変更し、スイッチの接点をクリーナー材で清掃しました。

※通常、トランジスタ式アンプの修理は、お引き受けしておりません。

RCA MI-9335 真空管アンプ修理 神奈川県 N様

RCA MI-9335 真空管アンプ修理 神奈川県 N様 【修理後の様子】RCA MI-9335 真空管アンプ修理 神奈川県 N様 【修理前のシャーシ内部】RCA MI-9335 真空管アンプ修理 神奈川県 N様 【修理後のシャーシ内部】

RCA MI-9335 真空管アンプ修理。

MI-9335は、トーキー映画用のパワーアンプとしてRCAが開発したもので、資料によると、1950年代の映画館用のメンテナンス・マニュアルに「MI-9335に搭載されているイコライザーを積極的に使用すべき」と記述があり、MI-9335は、この頃に映画館で使用されていたパワーアンプと推測できます。

イコライザーの内容は、60Hz以下ならびに5KHz以上をカットして、雑音を抑える目的と思われます。
独自のトーンコントロールも装備されていて、音質補正ができます。

このシャーシは業務用アンプシステムの一部で、オーディオ用アンプとして使用するための入力端子がないため、ピンジャック(コード出し)の取付けや、映画館用の上記のフィルタを使わないフラットアンプとしました。

また、過去に修理された形跡があり、少し大きなコンデンサが仮付けの状態で、外れそうでしたため、ラグ版を設置して、しっかりと固定しました。コンデンサは最新のコンパクト品に交換しました。

使用真空管:6J7 x2、6SN7GT x2、6L6 x2、5U4G


【状態および修理内容】


  • 過去に修理したと思われる電解コンデンサが外れかけていたので撤去、コンパクト型の電解コンデンサで、回路図に指定された容量のものに交換、ラグ版を設置してしっかりと固定
  • 既存の抵抗が不良のため、新しい酸化金属抵抗に交換
  • 真空管6J7の出力部のカップリングコンデンサの容量が不適切でしたので、回路図で指定された容量のものに交換、これによりトーンコントロールの機能が効くようになりました
  • 使用しないイコライザ(フィルタリング)回路への電源の供給を停止(最初の6J7は未使用)
  • 端子版を固定する溶接が外れていたので、ボンドで接着た

以上の修理で、RCA MI-9335は、オーディオ用パワーアンプとして機能するようになりました。

marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様

marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【アンプ2台オーディオ用として仕様を揃え修理完了】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【修理後動作中の様子】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【電源コネクタ新設、ヒューズホルダー交換、ブロックコンデンサ交換】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【入力端子RCAピンジャック新設】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【電源部の改修前】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【電源部の改修後】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【修理後のシャーシ内部(L-ch用)】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【修理後のシャーシ内部(R-ch用)】marsland RA75DBT 真空管パワーアンプ修理 神奈川県 N様 【修理後に操作パネルを取付けた状態(2台共通)】

marsland(MARSLAND ENGINEERING LIMITED)Model: RA75DBT 業務用アンプ2台の修理。

Northern Western Electricのアンプで、MADE IN CANADAの表示があります。イコライザーやコンプレッサー等の特殊な機能があり、業務用アンプと思われます。

主な修理内容は、モノアンプ2台をステレオ パワーアンプ(オーディオ用途)として使用するため、2台の仕様(部品)を揃え、フラットアンプにする事です。同時に劣化部品の交換、電源部の整備、コネクタ新設などを行いました。

使用真空管:12AX7、6AU6、6CA7、6BW4(EZ81に変更)、5R4GYB


【状態および修理内容】


  • 3P電源コネクタ新設(鈑金加工)
  • ノーヒューズブレーカーが接触不良のため廃止、ヒューズホルターに変更(鈑金加工)
  • 音声入力端子(RCAピンジャック)を新設(鈑金加工)
  • 電源部、ブロックコンデンサ・抵抗の交換
  • バイアス用の電源部、部品劣化のためダイオード・抵抗・コンデンサ全交換
  • カップリングコンデンサ、2台の仕様統一のため交換
  • ボリューム(可変抵抗)接触不良のため交換
  • オーディオ用パワーアンプとして使用するため、業務用途の特殊機能部への電供給を停止
  • 初段B電源用の整流管6BW4不良、入手困難のためソケット配線を変更して、新品EZ81に交換

上記の作業は、アンプ2台の特性を揃えるため、2台とも同じ部品を使用しております。ステレオパワーアンプとして正常動作を確認しました。

LUXKIT A3700II 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様

LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【パワーアンプ修理後の状態】LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【真空管ソケット・ピンの接触不良改善】LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【入力レベル調整用ボリューム交換】LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【入力回路オープン防止対策】LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【修理後のシャーシ内】LUXKIT A3700 管球式メインアンプ 修理 府中市 K様 【出力管 KT-88 マッチド4本 交換】

ラックスキット(Laxman)A3700II 管球式メインアンプを修理

Laxkit A3700IIは、1982年(昭和57年)に発売させれたもので、好みに合わせて出力管の8045G、2A3、6CA7、KT-88等や、回路方式を選択することができるシャーシキットです。

修理のため預かりしたA3700は、KT-88を搭載していましたが、独自に改造されたものでした。
このA3700の使用真空管: EF86(6267) x2、6AQ8 x2、KT88 x4

故障の内容は「ブツ・ブツと雑音が出る」というもので、調査の結果、複数の原因が見つかりました。


【状態および修理内容】


  • 真空管ソケットとピンの接触不良、ソケットを清掃してバネ圧を修正、真空管のピンを磨いて清掃
  • 入力レベル調整用ボリュームのガリで、大きな雑音が発生していたため、ボリュームを交換
  • ボリュームの接触不良で、入力がオープンにならないように抵抗を追加
  • シャーシ内部の半田付け不良の修正、隣接する配線同士が接触しそうな部分を修正
  • KT-88真空管の1本から雑音が出て、出力レベルにも差がある状態でしたので、ご相談の上、この機会に全て新品交換しました

バイアスの調整後、動作確認を行い「Laxkit A3700II KT-88仕様」の正常動作を確認しました。

LUXMAN CL-35II 管球式プリアンプ Rコアトランスに交換 修理 府中市 K様

ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式プリアンプ 修理 府中市 K様 【修理後の状態】ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式プリアンプ 修理 府中市 K様 【電源トランスがレアショートしたので、特注Rコアトランスに交換します】ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式プリアンプ 修理 府中市 K様 【LUX純正トランスを撤去して、Rコアトランスを取付けるためにシャーシを加工】ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式コントロールアンプ修理 府中市 K様 【Rコアトランスに交換したシャーシ内部】ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式コントロールアンプ修理 府中市 K様 【Rコアトランス取付け後の電源基板】ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式コントロールアンプ修理 府中市 K様 【Rコアトランスに交換して、全ての真空管ヒーター点灯確認】

LUXMAN ラックスマン CL-35Ⅱ 管球式コントロールアンプ 修理

ラックスマン CL-35-2は、1972年(昭和47年)に発売された管球式のコントロールアンプです。後にCL35 IIIが発売されましたが、修理のご注文をいただきましたコントロールアンプは、2世代目CL-35 IIです。
使用真空管: 12AX7(ECC83)x5、12AU7(ECC82)x3

「使用中に煙を出して止まってしまった」という故障で、アンプからは焦げた臭いがして、電源トランスから黒いピッチがシャーシ内に流出していました。


【状態および修理内容】


  • ラックスマン純正の電源トランス焼け(トランス内部でレアショート)
  • 純正の電源トランスを撤去して、トランスから流出した内容物の清掃
  • 各電源回路のコンデンサなどに絶縁不良が無いことを確認
  • 純正の電源トランスは入手困難のため、CL-35Ⅱ専用のRコアトランスを製作
  • Rコアトランス取付けのためにシャーシを加工
  • Rコアトランス交換後、正常動作を確認

以上の修理で「ラックスマン CL-35Ⅱ」管球式コントロールアンプの機能が復元しました。

ダイナコ マーク3 修理 オーバーホール 山形県 K様

ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【修理後のシャーシ2台】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【修理前のシャーシ内部】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【修理・調整後のシャーシ内部】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【ブロックコンデンサ交換前と交換後】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【KT88グリットの発振防止抵抗の不良改善】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【バイアス用電源の改修】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【バイアス調整回路の部品交換とバイアス調整】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【初段基板の修理・組み替え】ダイナコ マーク3 修理 バイアス調整 山形県 K様 【ACプラグ付き電源コート交換、コード引き出し口のコードロック取付】

ダイナコ マーク3 真空管メインアンプ修理(オーバーホール)バイアス調整などを2台。

1976年(昭和51年)頃にダイナコから発売されたメインアンプのキット。出力管にKT88(6550)、初段に6AN8を採用した真空管メインアンプです。

使用真空管: KT88(6550)x2、6AN8、GZ34(5AR4)

ダイナコ マーク3を2台使用して、ステレオ メインアンプとした場合、左右にレベル差が生じる問題があり、修理(オーバーホール)のご注文をいただきました。

故障診断の結果、部品の劣化による故障と、当初の組立不良による不具合であることが分かりました。

2台(左右)同じ部品を使用して修理・オーバーホールを行った結果、内部電圧を含め、左右の特性が揃った真空管アンプに仕上がりました。


【状態および修理内容】


  • ブロックコンデンサ交換
    高温になるKT88に隣接するため、熱の影響で劣化しやすい部品です。拝見した時点では、すぐに交換が必要な状態ではないものの、いずれ交換が必要になる消耗品ですため、ご相談の結果、この機会に交換することになりました。
  • KT88のグリットに接続されている抵抗が接触不良(ハンダづけ忘れ)
    この抵抗に接触不良や断線が生じると、バイアスの供給が止まり、その結果、出力管に最大電流が流れ、出力管が著しく劣化したり、破損する場合があります。安全のため新品抵抗に交換し、接触不良を改善しました。
  • バイアス用電源回路の部品を全て交換して、セレンからダイオード整流に変更
    上記の通り、ダイナコ マーク3 は、適切なバイアスを常にかける必要があります。セレンやバイアス調整用の可変抵抗(ボリューム)などの部品に不良が生じた場合、出力管の破損に繋がるため、ダイオード化して全ての部品を交換しました。
  • 初段(真空管6AN8)基板の清掃・修理・組み替え
    2台のアンプにレベル差があった問題は、初段基板上の抵抗が断線していた事が主な原因です。
    また、周辺の抵抗値にも誤差が生じており、コンデンサも絶縁不良の状態でしたので、基板上の部品を全て交換しました。尚、2台のアンプの特性を揃えるため、全て同じ部品を使用して組み替えております。
  • 出力トランスのコアのビスどめ追加
    真空管アンプは、出力トランス次第で音が大きく変わります。ダイナコ マーク3は、とても優秀な出力トランスを搭載していますが、そのコアに緩みがあると、優秀な性能が十分に発揮できないため、中央2箇所ビスどめに加え、4箇所のビスとめを追加しました。
  • ACプラグ付きコードを新品交換
    古くなった電源コードは危険を伴いますため、安全のため新品コードに交換しました。また、シャーシからコード引き出す部分には、コードを保護するためのゴムブッシュが付いていますが、これが古くなるとボロボロに風化しますので、安全のため樹脂製のコードロックに交換しました。
  • 最終的に出力管と整流管を新品交換して、バイアス調整を行いました。バイアス調整は、真空管の耐久性も考慮して、少し控えめに調整しております。

ここでご紹介した修理写真は1台分ですが、ダイナコ マーク3 を2台使用して、ステレオ動作することを前提に、左右同じ場所に同じ部品を使い、2台の特性が揃うように仕上げ、修理が完了しました。

LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様

LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【修理後パワーアンプ動作中の様子】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【電源部:初段管基板に電源を供給する抵抗のワット数が小さいため交換】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【初段管(6H1N)基板のコンデンサが絶縁不良のため交換】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【出力管(6CA7)周りのカップリングコンデンサが絶縁不良、修理前】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【出力管(6CA7)周りのカップリングコンデンサが絶縁不良、修理後】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【修理後、チェックポイントの電圧がサービスマニュアル通りの値になった様子】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【修理後のシャーシ内部の状態】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【修理後の初段基板の状態】LUXKIT A3500 真空管アンプ修理 八王子市 K様 【修理後のシャーシ正面の様子】

LUXKIT(ラックスキット)A3500 ステレオ 真空管アンプ修理。
ラックスキット A3500は、1972年に発売された真空管式のパワーアンプキットです。修理ギャラリーでは2台目の投稿です。

使用真空管:6H1N(オリジナルは6AQ8)x3、6CA7(EL34)x4

バイアス調整を行う際に電圧を測定した結果、サービスマニュアル通りの電圧にならない不良と、出力レベルがとても小さい故障の修理として、お預かりしました。


【状態および修理内容】


  • 全ての配線がA3500のサービスマニュアル通りに接続されているかの確認作業
  • 出力管(6CA7)周りのカップリングコンデンサが絶縁不良のため交換(4カ所)
  • 初段管(6H1N)基板のコンデンサが絶縁不良のため交換(2カ所)
  • 初段管基板にB電源を供給する抵抗のワッテージが、規定値より小さいものが使われていたため、大きいものに交換
  • ブロックコンデンサのアース配線に接触不良がありましたので半田づけを修正
  • シャーシアースに接触不良がありましたので改善
  • ヒーター回路に半田付け不良ありましたので半田づけを修正
  • 周辺回路に接触しそうな長いリード線を絶縁処理(2カ所)
  • バイアス調整用の可変抵抗を洗浄剤で清掃(4カ所)

以上の修理で、各チェックポイントの電圧がサービスマニュアル通りの値になり、パワーアンプの正常動作を確認しました。

LUXMAN CL-35 管球式プリアンプ修理 八王子市 K様

LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【修理後、動作している様子】LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【修理前の右チャンネル基板】LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【修理後の右チャンネル基板】LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【部品交換前の左チャンネル基板】LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【部品交換後の左チャンネル基板、真空管ソケットと、Low Cutスイッチの接触不良改善の補修後】LUX CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理 【修理完了後の背面側】

LUXMAN CL-35 ステレオ 管球式プリアンプ修理。

ラックス CL-35は、1970年(昭和45年)に発売された管球式プリアンプです。後にCL-35II、CL35IIIが発売されましたが、今回修理のご注文をいただきましたプリアンプは初代CL-35です。
使用真空管: 12AX7(ECC83)x5、12AU7(ECC82)x3

主な故障は、右チャンネル側から低音(低域)がでなくなった不良です。


【状態および修理内容】


  • 右チャンネルの出力管周辺カップリングコンデンサ容量抜けのため交換
  • 右チャンネルのフォノアンプ内カップリングコンデンサ容量抜けのため交換
  • 不良があったものと同型のコンデンサもこの機会に交換
  • バイパス用の電解コンデンサ交換
  • ステレオアンプのL/R特性を揃えるため、右チャンネル側で交換した部品は、左チャンネル側も交換
  • 真空管ソケットの接触不良を改善するため、接点磨きとバネ圧修正の補修
  • Low Cutスイッチの接触不良で、音声が途切れる場合があるため接点を補修
  • 木製ケースに剥がれがみられたため、ボンドで補修しました

パイオニア Pioneer C-200 総合アンプ 修理 山梨県 S様

修理後、動作中の様子 【パイオニア Pioneer C-200 総合アンプ 修理 山梨県 S様】修理後、シャーシ背面からみた様子 【パイオニア Pioneer C-200 総合アンプ 修理 山梨県 S様】修理後、シャーシ内部の状態 【パイオニア Pioneer C-200 総合アンプ 修理 山梨県 S様】低周波部(出力管周辺)修理後の状態。交換した部品 【パイオニア Pioneer C-200 総合アンプ 修理 山梨県 S様】AM受信中、チューニングをしてもマジックアイが動かない故障の修理 【パイオニア Pioneer C-200 総合アンプ 修理 山梨県 S様】AM受信中、マジックアイが動作するようになりました 【パイオニア Pioneer C-200 総合アンプ 修理 山梨県 S様】ステレオパイロットランプが点灯しない故障の修理 【パイオニア Pioneer C-200 総合アンプ 修理 山梨県 S様】ステレオパイロットランプが消えなくなる故障、MPX部の修理 【パイオニア Pioneer C-200 総合アンプ 修理 山梨県 S様】電源部 整流ダイオード不良のため交換 【パイオニア Pioneer C-200 総合アンプ 修理 山梨県 S様】

パイオニア Pioneer C-200 AM/FMマルチ・総合ステレオアンプ(真空管式 ステレオ レシーバー)修理。
音が歪む故障、マジックアイ動作不良、ステレオパイロットランプが点灯しない故障と電源部の修理をしました。

パイオニア C-200は、1965年(昭和40年)10月に発売された、真空管式のAM/FM ステレオ チューナー・プリメインアンプです。

C-200はウッドケースに納められていますが、同じシャーシでオール金属ケース仕様のSX-304Aという総合アンプもありました。

終段管は、6BM8プッシュプルで、11W+11Wの出力を得ることができます。
使用真空管:6AQ8 x2、6BA6 x2、6AU6、6BE6、6AN8、12AX7 x2、6BM8 x4、6E5


【状態および修理内容】


  •  終段管6BM8周辺にある複数のコンデンサが絶縁不良のため交換(音声の歪み解消)
  • AMラジオ部マジックアイ周辺のコンデンサが絶縁不良のため交換(マジックアイがAMでも動作)
  • ステレオパイロットランプ(ネオン管)近くのコンデンサが絶縁不良のため交換
    (このコンデンサがショートしていて、ネオン管が点灯しない状態でした)
  • 上記を修理した結果、ネオン管が点灯したままの状態で、消灯しない故障が見つかりました
    実装されているコンデンサが、回路図と異なるものだったため、図面通りのコンデンサに交換
    放送状態に合わせ、ステレオパイロットランプが点灯・消灯するようになりました
  • 電源部の整流ダイオード、2本のうち1本が不良のため交換
    (安全を考慮して、2本とも交換し、並列に各2本ずつ設置、合計4本を設置して、十分な電源容量を確保しました)

LUX A3500 真空管アンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様

LUX A3500 真空管メインアンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様 【修理後・セルフバイアス化して動作している様子】LUX A3500 真空管メインアンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様 【修理前のシャーシを後ろから見た状態】LUX A3500 真空管メインアンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様 【修理後のシャーシを後ろから見た状態】LUX A3500 真空管アンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様 【初段基板の修理前の状態】LUX A3500 真空管アンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様 【初段基板の修理後の状態】LUX A3500 真空管アンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様 【修理前のシャーシ内の様子】LUX A3500 真空管アンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様 【修理後・セルフバイアス化後のシャーシ内の様子】LUX A3500 真空管パワーアンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様 【修理前・セルフバイアス化前の終段管周辺の状態】LUX A3500 真空管パワーアンプ 修理・セルフバイアス化 横浜市 N様 【修理後・セルフバイアス化後の終段管周辺の状態】

LUXMAN / LUXKIT(ラックスキット)A3500 ステレオ 真空管アンプ 修理・セルフバイアス化
(自己バイアス化)。

ラックス A3500は、1972年(昭和47年)に発売されたラックスキットの管球式メインアンプキットで、終段管に6CA7(EL34)を採用したプッシュプル(PP)方式。標準の出力回路で40W+40Wの連続出力が得られるメインアンプです。

使用真空管:6AQ8 x3、6CA7(EL34)x4

この真空管アンプは、部品などの状態確認と、固定バイアス方式から、セルフバイアス(自己バイアス)方式に変更するための改造として、ご注文をいただきました。

最初に基本動作の確認を行いました結果、左右の増幅度が極端に異なり、R-chからハムノイズが発生する不具合が見つかりましたため、先ずは修理から入ります。

詳しく調査を進めて行くと、初段基板のフィードバックの配線がハンダ付け不良であることが分かりました。更に基板の状態を確認したところ、不確実なハンダ付けが多々見つかりましたので、ハンダの修正を行います。

その際、コードや部品のリード線の酸化が進み、ハンダが乗らないものがありましたので、基板から一旦部品を取り外し、リード線を磨き、再度取り付け(ハンダ付け)作業を行いました。

また、マルチループフィードバック(MLF)のクロスオーバーNFの配線と部品が欠落していましたので、追加しました。その他、経年劣化で絶縁不良のコンデンサがありましたので交換しました。

基本動作の確認後、セルフバイアス化(自己バイアス化)するための改造を行いました。


【状態および修理内容】


  • 初段基板のハンダ付け修正
  • 初段基板内の今後劣化が予想されるコンデンサ、ペアのバランスが重要な抵抗など新品交換
  • クロスオーバーNF回路が無い状態だったので、新たに組み込みました
  • 終段管に繋がるカップリングコンデンサが絶縁不良のためで交換しました
  • プリアンプ用電源出力端子の配線・コンデンサ・抵抗が取り除かれていたので、回路図通りに取り付けました
  • シャーシ内のAC100Vの配線で、コードの被服が溶けて、導線が露出している部分があったので、コードを交換しました
  • セルフバイアス化するため、固定バイアス回路を廃止して、終段管周辺の改造を行いました(将来、固定バイアス方式に戻す事ができるように、固定バイアス用の部品は内部に残してあります)

Acrosound S-1001 真空管プリアンプ修理 横浜市 N様

真空管プリアンプ修理 Acrosound S-1001 横浜市 N様 「修理後プリアンプ正面」真空管プリアンプ修理 Acrosound S-1001 横浜市 N様 「プリアンプ修理前の内部」真空管プリアンプ修理 Acrosound S-1001 横浜市 N様 「プリアンプ基板修理前」真空管プリアンプ修理 Acrosound S-1001 横浜市 N様 「プリアンプ基板修理後」真空管プリアンプ修理 Acrosound S-1001 横浜市 N様 「ヒーター電源セレン周り補修・修理前」真空管プリアンプ修理 Acrosound S-1001 横浜市 N様 「セレンの半田付け不良、一旦取外して清掃」真空管プリアンプ修理 Acrosound S-1001 横浜市 N様 「ヒーター電源セレン周り補修・修理後」真空管プリアンプ修理 Acrosound S-1001 横浜市 N様 「プリアンプ修理後の内部」真空管プリアンプ修理 Acrosound S-1001 横浜市 N様 「汎用電源をAcrosound S-1001用に改造」

Acrosound(アクロサウンド)S-1001 ステレオ 真空管プリアンプ 修理。
1958-1961年頃、STEREO PRE-AMPLIFIER KITとして、発売されたプリアンプのようです。

このプリアンプは、専用のパワーアンプから電源を供給して、共有する方法をとっているため、電源トランスは内蔵していません。そのため他のパワーアンプに接続して使用する場合は、Acro sound S-1001の仕様に合った、専用の外付けの電源装置が必要になります。

今回は、お客様にご用意いただきました汎用の電源装置を、Acro sound S-1001の仕様に合わせる改造を行いました。(他の機種のプリアンプ外付け電源は使用できません)

使用真空管:7199 x2、7247 x2
フォノ入力 x2(78 / LP / RIAA イコライザー切替付き)、テープヘッド入力
AM入力、FM入力、AUX、テープ入力(LINE IN)、マイク入力


【状態および修理内容】


 この真空管アンプの主な故障は次の通りです。

  • R-ch基板の複合ブロックコンデンサが絶縁不良で、電源がほぼショート状態でした。
    両チャンネル合計8個の電解コンデンサに交換。
  • アンプ基板のコンデンサ2個絶縁不良と容量抜けのため交換。
  • L-ch側とR-ch側に異なる種類のコンデンサが使われていたので、同一ブランドに統一するため交換。
  • 近い将来、不良になることが予想されるコンデンサを交換。
  • フォノ入力抵抗を両チャンネル交換。(画像ではコンデンサの陰になり、写っていません)
  • 6.3V電源のセレン周りが半田付け不良のため、一旦全て取外し、配線をやり直ししました。
  • ハムバランス(ハムノイズ キャンセル)機能が取り除かれていましたが、機能するように修理しました。必ず専用電源を使用してください。
  • バランスボリュームを分解清掃してガリ対策しました。
  • セレクタースイッチ、その他のボリュームの接触不良を補修しました。
  • 背面のRCA端子が接触不良のため、全てを磨き清掃しました。
  • ACプラグ付き電源コードとブッシュを交換しました。
  • 外付け電源装置のB電圧を変更、ヒーター電源のシャーシアースを廃止しました。
  • 外付け電源装置に電源スイッチを設けました。
  • 外付け電源装置にACプラグ付き電源コードを取付ました。

ダイナコ mk3 真空管アンプ修理 横浜市 N様

ダイナコ mk3 真空管アンプ修理 横浜市 N様 【修理後 正面 動作中の様子】ダイナコ mk3 真空管アンプ修理 横浜市 N様 【修理後 書面 内部】ダイナコ mk3 真空管アンプ修理 横浜市 N様 【修理後 シャーシ内部】ダイナコ mk3 真空管アンプ修理 横浜市 N様 【ブロックコンデンサ交換前、交換するコンデンサ】ダイナコ mk3 真空管アンプ修理 横浜市 N様 【ブロックコンデンサ交換後、コンデンサの筐体をシャーシにハンダ付け】ダイナコ mk3 真空管アンプ修理 横浜市 N様 【初段6AN8 真空管基板 組換え後】ダイナコ mk3 真空管アンプ修理 横浜市 N様 【バイアス回路電源部 組換え後】ダイナコ mk3 真空管アンプ修理 横浜市 N様 【バイアス調整用 可変抵抗 交換後、コンデンサ交換移動後】ダイナコ mk3 真空管アンプ修理 横浜市 N様 【電源トランス唸り対策後】

ダイナコ mk3(DYNACO mark-III)モノラル 真空管パワーアンプ 修理。

1976年頃に既存の管球式モノラルパワーアンプのキット版として、ダイナコから発売され、終段管に6550(KT-88)を採用したプッシュプル(PP)方式で、定格出力:60W、瞬間140Wのハイパワーアンプです。

使用真空管: 6550(KT-88)x2、6AN8、GZ-34(5AR4)


【状態および修理内容】


この真空管アンプの主な故障は次の通りです。

  • 各部品の経年劣化による不良
  • その後の改造や修理の際に生じた部品の選択ミスやハンダ付け不良
  • 基板の汚れによる絶縁不良

お客様のご要望で、徹底的に修理する運びとなりました。部品はトランスを除き98%を交換しました。

《具体的な修理》

  1. B電源の改造部品を撤去
  2. 電源周り修理 複合ブロックコンデンサ交換
    Dynaco Mk3に使用されている複合ブロックコンデンサの30uFが容量抜け・絶縁不良でしたため交換しました。
    交換前のブロックコンデンサは、筐体とシャーシが半田付けされていないため、コンデンサの取付にガタつきがあり、接地(アース)面でも問題がありました。新しいブロックコンデンサの取付は、200ワットの半田コテを使い、コンデンサの筐体とシャーシをしっかりと半田付けしました。これによりアース接地も安定しました。
    更にコンデンサに取り付けてあった抵抗も新品交換しました。
  3. 初段 真空管6AN8 基板修理(組み替え)
    この真空管アンプには、ハム音や音声が歪などの故障があり、アンプ初段の真空管(6AN8)周りの基板内に主な原因がある事がわかりました。
    具体的には、コデンサを取り付ける場所に抵抗が付いているミスがあったり、高電圧が流れる基板のプリントパターン上に汚れが集まり、基板自体の絶縁が悪くなり、B電源が隣接部品にリークする等の問題が見つかりました。
    基板を清掃するため、一旦全ての部品を取り除きますので、その際に新しい部品に交換しました。
    カサカサ音のノイズも無くなりました。
  4. バイアス回路 組換え・調整
    バイアス回路の電源に使われている電解コンデンサが絶縁不良で少し膨張(変形)が始まっている状態でした。整流用ダイオードのリードも腐食しており、今後故障する事が予想されますので部品を交換しますが、ラグ版を含めバイアス回路を全て組み替えました。
    また、バイアス調整用の可変抵抗に接触不良やガリが生じると、出力管(KT88)に過電流が流れ破損するリスクがあり、整流管を含む電源系にもダメージが及ぶ可能性があるため、密閉性のよい可変抵抗に新品交換しました。
    可変抵抗に取り付けてあったコンデンサは、液漏れ膨張していましたので交換しました。その際、取付場所を基板の絶縁体の所へ移動しました。
  5. 老朽化したAC電源コード交換
    お客様のご要望で、ACプラグ付き電源コードを交換しました。
  6. 電源トランスうなり軽減対策
    ダイナコ Mk3の電源トランス(P-782)ですが、少々うなり音が出ます。一次側の入力のみの通電テストを行いましたが唸りがあります。唸りはトランスの自体の問題(仕様)と思われます。 P-782の資料を確認すると、50/60Hzと記載してありますため、50Hzにも対応していると考えます。
    交換しない範囲で可能な対策は、コア(鉄心)の締め付けを強化する事です。標準ではトランス中央の2箇所をボルト締めしていますが、写真の通り合計6箇所をボルトで締め付けました。できる対策としてもう一つ、Dynaco mk3のシャーシに厚めの振動吸収コム脚を設置しました。
    唸りを完全に解消するには、トランスの交換(特注)が必要と思われます。

真空管アンプDynaco mk3の修理後、動作確認のため、15インチウーハーのスピーカーで試聴した結果、大変豊かでダンピングの効いた低域は素晴らしく、あらゆるソースに対応できるパワーアンプという印象です。

※Dynaco mk3の修理前と修理後の比較写真などの詳細は「真空管アンプ修理 Dynaco Mark-III修理」でも紹介しております。

DYNACO PAS-2 真空管プリアンプ修理 横浜市 N様

DYNACO PAS-2 真空管プリアンプ 修理 【修理後の外見(フロント・リア)】DYNACO PAS-2 真空管プリアンプ 修理 【修理前の内部】DYNACO PAS-2 真空管プリアンプ 修理 【修理後の内部】DYNACO PAS-2 真空管プリアンプ 修理 【入力切替スイッチの補修前と補修後】DYNACO PAS-2 真空管プリアンプ 修理 【ステレオ・モノ切替スイッチの補修前と補修後】DYNACO PAS-2 真空管プリアンプ 修理 【バランス用MN型ボリュームの交換前と交換後】

DYNACO(ダイナコ) PAS-2ステレオ真空管プリアンプ 修理。

1960年のDYNAKIT STEREO PREAMPLIFIER MODEL PAS-2を修理しました。ステレオ右チャンネルの音が出ない事が主な故障で、音声の歪みなどの不良を次の通り修理しました。
使用真空管:5751(12AX7)x4、12X4


【状態および修理内容】


  • 右側の音が出ない故障①
    原因:入力切替スイッチの接触不良
    補修:接点の清掃(磨き)、接点バネ圧の調整で改善

その他のスイッチ類も同様に補修しました

  1. ステレオ/モノ切替
  2. テープ入力切替
  3. ラウドネス オン/オフ
  4. フィルター オン/オフ
  5. 電源 オン/オフ
  • 右側の音が出ない故障②
    原因:バランス調整用の可変抵抗(ボリューム)内部の絶縁不良。(2番端子がシャーシに短絡)
    修理:新品のMN型バランス用ボリュームに交換
  • 歪みが発生する故障の修理
    真空管交換、絶縁不良コンデンサの交換
  • その他補修
    プリント基板の半田付け修正、パイロットランプ交換

Pioneer SM-B180 真空管レシーバー修理 相模原市 S様

Pioneer SM-B180 真空管レシーバー修理 相模原市 S様 【修理完了後、フォノアンプ追加後】Pioneer SM-B180 真空管レシーバー修理 相模原市 S様 【修理部分、改造部分】Pioneer SM-B180 真空管レシーバー修理 相模原市 S様 【入力切替スイッチ補修(接点復活・接点バネ圧調整)】Pioneer SM-B180 真空管レシーバー修理 相模原市 S様 【ラジオ1コンデンサ交換 抵抗追加(修理・IFT等調整)】Pioneer SM-B180 真空管レシーバー修理 相模原市 S様 【プリアンプ(トーンコントロール)修理】Pioneer SM-B180 真空管レシーバー修理 相模原市 S様 【フォノアンプ追加(クリスタルピックアップからMMカートリッジ仕様に改造)】

真空管レシーバー修理、フォノアンプ追加 Pioneer(パイオニア)SM-B180 修理・改造

1960年(昭和35年)頃、福音電気(現:パイオニア)が製造した真空管レシーバー。AMチューナーを2台搭載して、当時の『AM放送2波ステレオ受信』に対応しています。また、東洋が開発した『ひとつで2波の同調が確認できるマジックアイ』6GE12(当機は6GE12A)を搭載しています。

使用真空管: 6BE6(x2)、6BA6(x3)、6AQ8(x4)、6BM8(x4)、6GE12、5AR4


【状態および修理内容】


真空管レシーバーの主な故障は、2台搭載されているAMチューナーのうち、チャンネル1(左側)のチューナーが動作しない故障でした。

調査の結果、入力切替えのロータリースイッチや真空管ソケットに接触不良あることが分かりました。修理後ラジオが受信できるようになり、更に動作確認を進めて行くと、複数の故障があることが分かりました。

  • ラジオ1受信感度低下改善修理
    絶縁不良コンデンサ交換と、IFT・トリマーなど全て調整、ダイヤルズレ修正
  • マジックアイ 6GE12Aが動作しない故障の修理
    コンデンサ絶縁不良でAVC電圧低下:コンデンサ交換で改善
  • プリアンプ(トーンコントロールアンプ)のコンデンサ全て絶縁不良で、パワーアンプへDCが漏れ出ていた故障の修理
  • パワーアンプ1(左チャンネル)の真空管 6BM8 経年劣化による出力低下:出力管 新品交換
  • AC電源電圧(100V-117V)切替スイッチ接触不良(時々電源が入らない故障):接点補修で改善
  • ACコード引き出し部分ゴムブッシュ風化で崩れ落ちる状態:安全確保のため新品交換

【フォノアンプ追加・改造】


  • フォノアンプ追加(RIAAイコライザーアンプ追加)で、クリスタルピックアップ仕様からMMカートリッジ仕様に改造
  • フォノアンプ(イコライザーアンプ)専用電源追加

※Pioneer SM-B180の修理詳細は「真空管レシーバー修理・フォオアンプ増設」でも紹介しております。

McINTOSH C104 真空管プリアンプ修理 横浜市 N様

McINTOSH C104 真空管プリアンプ修理 横浜市 N様 【修理完了後の正面】McINTOSH C104 真空管プリアンプ修理 横浜市 N様 【修理完了後の背面】McINTOSH C104 真空管プリアンプ修理 横浜市 N様 【修理前の内部】McINTOSH C104 真空管プリアンプ修理 横浜市 N様 【修理後の内部】McINTOSH C104 真空管プリアンプ修理 横浜市 N様 【DCカットコンデンサ増設、絶縁不良コンデンサ交換修理】McINTOSH C104 真空管プリアンプ修理 横浜市 N様 【絶縁不良になったコンデンサ】

McIntosh Audio Company MODEL C104 PRE-AMPLIFIER EQUALIZER

1953年頃、マッキントッシュ、真空管プリアンプ・イコライザー修理
プリアンプ出力(RCAプラグ)からDC(直流)電圧が出力されており、その後に接続するパワーアンプにより、スピーカーを壊す可能性もあるため、DCをカットする対策を行いました。
使用真空管:5751(12AX7)x3


【状態および修理内容】


  • 回路図にはコンデンサでDC電圧をカットして出力される事になっていますが、当プリアンプには、このコンデンサが存在しなかったため、回路図で指定された値のフィルムコンデンザを増設してDCをカット
  • カップリングコンデンザの絶縁不良により、ボリュームを回すと大きなガリ音(雑音)が発生するため、新品コンデンザに交換して、ガリ音が出る故障を修理しました

真空管パワーアンプ修理 EICO HF-50 横浜市 N様

真空管パワーアンプ修理 EICO HF-50 横浜市 N様 【修理完了後正面の状態】真空管パワーアンプ修理 EICO HF-50 横浜市 N様 【修理完了後の入力端子側】真空管パワーアンプ修理 EICO HF-50 横浜市 N様 【修理前のシャーシ内不良部分】真空管パワーアンプ修理 EICO HF-50 横浜市 N様 【修理後のシャーシ内部】真空管パワーアンプ修理 EICO HF-50 横浜市 N様 【修理後の電源回路周り】真空管パワーアンプ修理 EICO HF-50 横浜市 N様 【プリアンプ接続端子周り修理・改造後】

Electronic Instrument Company(1960年)EICO HF-50 4-16オーム 50w Mono Power Amplifier
使用真空管:EF86、6SN7GTB、EL34(x2)、GZ34
1960年頃のEICO(エイコー)ニューユーク 真空管パワーアンプ キットの修理・調整


【状態および修理内容】


電源を入れると大きなハム音し、振動により雑音に変化がみられるため、接触不良箇所の調査から開始。真空管ソケットは全て正常でした。

HF-50には、プリアンプを接続するための専用端子が装備されていますが、その端子のアースとシャーシに経年悪化と思われる接触不良が起こり、そこから大きなハム音が発生していました。
その端子のアース部を回路のアースとしても使用していたため、特に大きな雑音の原因となっていました。

ケーブルでバイパスする事で接触不良を改善。雑音はとても小さくなりました。

更に、電源回路の電解コンデンサにも容量抜けや絶縁不良があり、全て交換して、実用上問題が無いレベルまで雑音を軽減する事ができました。

しかしながら出力音声に歪みあり、更に調査を続け、カップリングコンデンサからの配線が外れている事が判明。
接続してバランス調整を行い、正常動作を確認しました。

B電源電圧調整後、お客様のご希望によりMcIntosh MODEL-C104 プリアンプを接続できるようにプリアンプ接続端子を改造。プリアンプ用B電源電圧の調整も行いました。

真空管プリアンプ・チューナー修理 AMPEX 0118 横浜市 N様

真空管プリアンプ・チューナー修理 AMPEX 0118 横浜市 N様 【修理完了 正面】真空管プリアンプ・チューナー修理 AMPEX 0118 横浜市 N様 【日本国内 FM放送受信用 周波数コンバーターの設置】真空管プリアンプ・チューナー修理 AMPEX 0118 横浜市 N様 【欠損していたダイヤルの糸掛け、スプリング設置、AM・FM独立バリコン】真空管プリアンプ・チューナー修理 AMPEX 0118 横浜市 N様 【欠損していたAM受信周波数を示す針を製作して設置】真空管プリアンプ・チューナー修理 AMPEX 0118 横浜市 N様 【AM・FMチューナー電源部のコンデンサー交換】真空管プリアンプ・チューナー修理 AMPEX 0118 横浜市 N様 【FM周波数コンバーター用電源回路を新設、FMチューナーの各コイルの調整】 AMPEX 0118 Stereo Vacuum Tube Preamplifier(Preamp Tuner)
受信バンド:Broadcast (MW)、FM or UHF
使用真空管:6BK7 6AB4 6AU6 6BJ8 6BE6 6BA6 6BJ8 12AT7 12AX7 12AU7 EX80

アンペックス(1960年頃)真空管 ステレオ プリアンプ・チューナー修理・調整
FM受信周波数 88~108MHzのチューナーで、国内のFM放送が受信できるようにするために、FM周波数コンバーターの設置を行いました


【状態および修理内容】


  • プリアンプの動作確認(トーンコントロール、フォノアンプ、外部入出力動作OK)
  • 欠損していた(チューナー部)ダイヤルの糸掛け(バリコンにスプリング設置、各プーリー注油を含む)AM用・FM用
  • AMの受信周波数を示す針が欠損していたため製作して設置
  • ファンクション切替をラジオにすると、大きくハムノイズが発生、ラジオ部の電源修理(容量抜けコンデンサー交換)
  • FMチューナーの感度不足、各コイル(IFT等)を調整して改善
  • 日本国内のFM放送波を受信するために周波数コンバーターを設置
  • FM周波数コンバーター用電源回路をシャーシ内部に新設

Motiograph MA-7505-A 真空管アンプ メンテナンス 横浜市 N様

Motiograph MA-7505-A 真空管アンプ メンテナンス 横浜市 N様 【本体正面】Motiograph MA-7505-A 真空管アンプ メンテナンス 横浜市 N様 【フロントゲージを外した状態】Motiograph MA-7505-A 真空管アンプ メンテナンス 横浜市 N様 【ケージ固定フックのリベットをネジに交換】Motiograph MA-7505-A 真空管アンプ メンテナンス 横浜市 N様 【固定フック裏面は薄型ナットを使用】Motiograph MA-7505-A 真空管アンプ メンテナンス 横浜市 N様 【チョーク・アウトプットトランス・電源トランスを離してハム対策検証】Motiograph MA-7505-A 真空管アンプ メンテナンス 横浜市 N様 【メンテナンス後の内部】

米国モショグラフ社製(ウェスタンエレクトリック)6L6PP シアター用アンプ メンテナンス
使用真空管 2x6SJ7、2x6L6、1x5U4


【状態およびメンテナンス内容】


  • 稼働せず(1台)
  • ハムノイズ対策・悪化部品交換
  • ゲージ(ケース)フックのリベット外れ修理

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